ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

石を投げるのはいいが

 メンタリストを名乗る著名人の暴言に対して、わたしの目に入る範囲でも異議を唱える人は多い。それらの異議はもっともなもので、その異議自体にわたしは異を唱えるつもりはない。

 とはいえ、声を大きくしてメンタリストに異を唱えている人が、別のところで別の対象に対して差別発言をしていたのを知っていると、わたしは、「石を投げるのはいいけど自身の罪にも向き合ってよ」と言いたくなる。

 ヨハネによる福音書にあるエピソード。罪を犯したとして連れてこられた者に対して、イエスは「なんぢらの中、罪なき者まづ石を擲て」と述べたら「彼等これを聞きて良心に責められ、老人をはじめ若き者まで一人一人いでゆき、唯イエスと中に立てる女とのみ遺れり。」という(大正改訳聖書)。そんな話も思い出して欲しいわけですよ。

 罪を犯していない者などいないはずなんだが、良心に責められることなく他人にせっせと石を投げる人の姿を見ると、自らの罪についてもちゃんと向き合ってよと言いたくなる。