ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

2022-01-01から1年間の記事一覧

学校の隠れた機能・「あそび」「居場所」

この記事にはてブしようとしたが、どうしても文字数が100字に収まらなかったのでこっちで書く。 kieth-out.hatenablog.jp 別の角度からコメントする。夏木智さんが、「誰が教育を殺したか」(日本評論社、2006年)で「あそび」「居場所」と呼んだような機能…

こんなところに行ってきた・氷見線

いつもとは趣向を変えて、わたしが行ってきて「よかった!」って場所を紹介するシリーズ。たぶん回数はすぐに忘れるだろうから、最初からカウントしない。 今回は「氷見線」。ずいぶん前に種村直樹さんの著書「最新鉄道旅行術」(JTB、1997年)で紹介されて…

1990年代半ばの、とある都内の駅前の風景

わたしがまだ子どもだった1990年代半ば。ときどき、都内のとある駅前の交通広場に出ることがあった。現時点での大気汚染の状況を示す電光掲示板。交番には前日の交通事故死者数の掲示。埼玉では見かけないものだった。 そのころの記憶を、ふと今思い出し…

自動車を運転するのは、当たり前ではない。

大山加奈さんのこの記事。 lineblog.me またぞろこの記事に噛みついている人がいる。それも、「自家用車で移動したら」などと。自動車の運転は、一定の技能があると国に認められて許可された人が、運転に妨げのない身体状況の時に限ってすべきものだ。バスに…

ゼロ・トレランスと訴訟社会

はてなブックマークに書くには長すぎるのでこちらで。この記事。 kite-cafe.hatenablog.com わたしは、この「ゼロ・トレランス」方式は、一定の条件があれば、そんなに悪くない方式だと考える。 ゼロ・トレランスの発祥であるアメリカは、ご存知の通り訴訟社…

自動車輸送のコストは、想像していたよりも高いのかも。

今日のクローズアップ現代+の前にちょっとだけ書いておく。カネカシーフーズは通販もやってるが、配送料はそれなりにする。わたしが普段使っている別の通販サイトは、配送無料になる金額が引き上げになり、配送料も引き上げられた。各戸に配送するのには費…

カネカシーフーズのいか白造りを、11年ぶりに食べた

カネカシーフーズのいか白造りを、ほぼ11年ぶりに食べた。東日本大震災の前はスーパーでよく見かけたのだけど、カネカシーフーズの工場が東日本大震災で被災。それ以来、スーパーで見かけなくなってしまった。 カネカシーフーズの工場が操業を再開したのはネ…

日本学術会議は、「子どもが遊べる道」を作ることを提言していた!

日本学術会議のサイトより。 www.scj.go.jp この提言の一節に、こうある。 住宅地の中の道 日本全体では交通事故死傷者数は減少傾向にある。しかし、子どもの人口減少を鑑みると、年齢層別の減少傾向に比べると子どもの死傷者数の減少はそれほどでもない。3…

「PLAN75」は荒唐無稽でないところが恐ろしい

今日は短めに。改めて映画「PLAN75」を見返すと、現代日本で行われていることの延長上に「PLAN75」があることに気づく。決して突飛な話でも、荒唐無稽な話でもない。それが一番恐ろしい。何十年か後には、あって当たり前の制度になっていてもおかしくないよ…

タイムラインはずっと前から始まっていた〈さらに追記・改稿しました〉

とある巨大掲示板の、とあるひきこもりに関するスレで、こんな書き込みを見つけた。スレ自体が悲惨な誹謗中傷の場になっているので、出典は示さない。 他所様を手にかける前に親は製造者責任で失敗作を殺処分しとけよ。 このようなレスが平然と書きこまれる…

ゲーム関連健康障害は実在すると書いたが、迷いはある

ちょっと前にこの記事を書いた。 syou-hirahira.hatenablog.com この記事を書いたときに念頭にあったのは、スポーツにのめり込むことによってさまざまな健康障害をもたらす状況だった。スポーツ関連健康障害のもっとも悲惨なレポートが、「魂まで奪われた少…

「あの事件」を「大きな物語」で語りたくない

来週火曜日には大きな式典が開かれるようであるが、その式典を開く理由付けに使ったような「大きな物語」であの事件を語りたくない。あの事件の直後、わたしの知人と電話で話した時、「大きな物語」で事件を語っていたことに、なぜか違和感を覚えた。何なら…

子どもと保護者と社会のトライアングル

子どもが育っていく。子どもと保護者の関係は重要だ。それと同じくらい重要なのは、子どもと社会の関係、社会と保護者の関係。子どもと保護者と社会はトライアングル状の関係を持っている。かつてのわたしもそうだったのだが、このトライアングルの存在を認…

「PLAN75」をノーカウントで拒否できなかった自分に、愕然とした

少し前に観てきたこの映画。75歳以上の人が、自らの死を選べる制度を導入した社会を描いた映画だ。 happinet-phantom.com 映画を観終わって、「PLAN75」が非人道的極まりない制度であることは頭ではわかっているのだが、それでも、この制度をノーカ…

ゲーム関連健康障害は、実在する

またもやはてなブックマークには長すぎるのでブログで。この記事へのわたしの反応である。 kieth-out.hatenablog.jp 実を言うと、わたしは、スマホやゲームに過度にのめり込むことことによる健康障害は存在していて、ICD-11に採用されるだけの根拠はあ…

バスに乗っているだけで、息を吸うように入ってきた情報

あるとき、どこかに出かけるときに乗ったバス車内で関心を引く広告を見た。その広告は、埼玉県の面積より北方領土の面積のほうが広いと記していた。へえーと、驚いた。そんな計算、したこともなかった。バスに乗っただけで、そんな情報がわたしの頭の中に入…

始めてしまった

「何もない地域だからスマホ・ゲームをやるのである」との仮説を検証しようと、総人口に占める図書館から1.5㎞圏内の人口の占める割合を都道府県ごとに算出して、全国学力・学習調査のゲーム時間の統計と比べるなんて試みを始めてしまった。技術的にはできな…

スマホよりも、「スマホしかない環境」のほうが問題ではないか

昨日ははてブで辛口のコメントをしたブログ、新しい記事が公開されていた。この記事はわたしもうなづける部分が少なくはない。 kite-cafe.hatenablog.com 昨日の当該ブログの記事では、スマホやゲーム、ファッションは百害あって一利なしと論じていらっしゃ…

無理に家族団らんとかやらないほうがいい。支配になるから。

kite-cafe.hatenablog.com この記事である。なんか以前も書いた記憶があるが、はてなブログでは書いてなかったようだ。もやもやするってのは、この人がやってたのは自分の楽しみのために子どもを支配することではなかったのかという疑問だ。この人はうまくい…

香川県のゲーム条例の核心って、保護者と子どもを密着させておこうとする企みだよね。

香川県ネット・ゲーム依存症対策条例より抜粋。 加えて、子どものネット・ゲーム依存症対策においては、親子の信頼関係が形成される乳幼児期のみならず、子ども時代が愛情豊かに見守られることで、愛着が安定し、子どもの安心感や自己肯定感を高めることが重…

小学校の入学式があった日、ある横断歩道で

ちょうど、小学校の入学式があった春の日のこと。小学校に入学したばかりの子どもと、その子の保護者らしき大人が横断歩道で会話をしていた。横断歩道の渡り方を教えているところだった。保護者らしき人は、子どもに、「横断歩道にはお酒を飲んだ人やおじい…

顧みられない自動車依存の危険性

顧みられない自動車依存の危険性 「世界」(岩波書店刊)2022年2月号所収の論文「路上を子どもたちに返す」(今井博之著)の、次の一節を読んで、ハッとした。 ボンエルフ(引用者注―自動車の速度を制限するなどし、歩行者との共存を図ろうとする地域の…

今道路を占拠している自動車運転者と、歩行者の間に、信頼関係ってありましたっけ?

このツイートをたまたま見つけた。 『路上を子どもたちに返す』を読んで - おたまの日記 https://t.co/JRpGETJAB4 拝読しました。こどもが起こした事故や物損を、大人がしっかり責任を取る信頼関係ができていれば、素敵な視点なのかなと思いました。家屋や車…

公共事業とされる道路、営利事業とされる鉄道

昨日、JR北海道が提案していた、留萌本線廃止の方針を地元自治体が受け入れるとの報道があった。 digital.asahi.com 留萌本線には、深川留萌自動車道が並行している。この深川留萌自動車道の評価結果を見ると、道路と鉄道の扱いの違いが見える。 深川留萌…

青春とピアとかなんとかかんとか

昨日は学生哲学カフェ「onecafe」主催の哲学対話に参加していた。学生哲学カフェとは言うものの、誰でも参加できる、なかなかに面白い哲学カフェだ。昨日のテーマは「青春とは」。思いっきり刺さるテーマであった。 セッションが終わってわたしの中に残った…

撮り鉄のトラブルも一種の「観光公害」

昨日発信されたこの記事である。 newsdig.tbs.co.jp 津和野町は、撮り鉄のために駐車できる場所まで用意している。さらに次は撮影するための場所まで用意する。ちょっと、これ、あまりにも地元に負の影響を与えすぎてやしないか。地域を踏み荒らすだけ踏み荒…

「不要不急」という毒まんじゅう

「死者1万人」と、数で言うのは簡単なんだけど、その1万人のそれぞれに人生があり、物語があった。それが、断たれてしまった。 同じく、「自粛」を求められた側にも、それぞれの人生があり、物語があった。それが奪われてしまった。2020年からの2年間の間…

通信制高校に、「手厚いサポート」をする資源はない「はず」。

NHK学園が決算についてWebに公開しているのを発見した。*1 そこで、全日制課程のみを置く都内の高校で決算報告を出している学校を探して、専修大学附属高校のものを見つけた。*2 両校の決算を比べると、通信制高校がいかに限られた財源で教育活動を行…

九段にある限り、「ヤスクニ」の呪縛からは逃れられない

今日行ったもういくつかの場所。千鳥ヶ淵戦没者墓苑、しょうけい館、昭和館。これらいずれも、地下鉄九段下駅から徒歩圏内にある。靖国神社から徒歩圏内にあるとも言い換えられる。九段下駅から地上に上がると、保守系の各種団体の署名活動、チラシ配り、街…

東中野で「街」を見てきた

ポレポレ東中野に行ってきた。交通費の節約のために、東西線落合駅から歩く。行きは二車線の、車の通行量が多くない道を歩く。沿道には面白そうな店がたくさんある。帰りは、山手通りを歩く。歩いていてあまり楽しくない山手通り。クルマが通過するだけの通…