ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

香川県のゲーム条例の核心って、保護者と子どもを密着させておこうとする企みだよね。

 香川県ネット・ゲーム依存症対策条例より抜粋。

加えて、子どものネット・ゲーム依存症対策においては、親子の信頼関係が形成される乳幼児期のみならず、子ども時代が愛情豊かに見守られることで、愛着が安定し、子どもの安心感や自己肯定感を高めることが重要である(前文)

保護者は、乳幼児期から、子どもと向き合う時間を大切にし、子どもの安心感を守り、安定した愛着を育むとともに、学校等と連携して、子どもがネット・ゲーム依存症にならないよう努めなければならない。(第6条第2項)

 香川県が作っている中学生向け資料*1には、「保護者の方へ 「ルール作りのポイント10」」なるものが掲載されている。その中に、「ルールをつくる以外に、保護者は、子どもと一緒に行うことができる楽しみ(心と体の健康のために体を動かしたり、食事を楽しんだりする等)を見つける」なんて書いてある。

 ああ、要するに、保護者と子どもを密着させておくことが目的の条例なんだな。子どもに密着できない保護者、保護者に密着できない子どもをダメだと言う条例なんだな。幸いにして(条例を推進した人たちにとっては幸いにしてだろう)、香川県では、ネットやゲーム以外の活動をしようとしたら、保護者が送迎しなければならない交通環境にあるようだから。そうして親子を密着させる。それを、「愛着」などともっともらしく理論化したのが「親学」。香川県のゲーム条例、ゲーム時間の制限よりも、保護者と子どもを密着させておこうとする企みのほうがよっぽど危険。