ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

「責任」って、なんの責任?ロジックをはっきりさせよう

 このはてなブックマークを見て違和感はますます大きくなる。

b.hatena.ne.jp このブックマークで「謝罪」「責任」と言っているひとは、郡司真子さんに一体何について「謝罪」が必要であると考え、どのような「責任」があると考えているのだろうか。そこがはっきりしない。「世間」を騒がせて「めいわくをかけた」責任、さらに言えば「身分の高い者」に「めいわくをかけた」責任なのか、それとも近代法が定めるところの、結果回避義務があるにもかかわらず故意過失によってその義務を果たさなかったことへの責任なのだろうか。わたしにはよくわからない。ちなみに、わたしは「身分の高い者」に「めいわくをかけた」責任を問うているのではないかと疑っている。つまり、「女ごときがたかが性暴力ごときで男様にガタガタ言ってるんじゃねえよ」ってことね。次のはてなブックマークを見たらそんな意地悪な見方もしたくなろうってもの。

b.hatena.ne.jp この時点では警察による捜査が行われていて、国が「加害者」に刑事責任を求めて訴えを起こすかさえ不明だった。にもかかわらず一方的に加害者扱い。郡司真子さんの投稿についた「判決が出るまでは無罪で相手にも権利があるという原則に立てていれば冤罪に加担することにはならなかっただろうに。」なんてコメントを嘲笑うかのようなコメントが、東池袋自動車暴走事故の「加害者」に対しては投げつけられている。また、呼称をめぐっても、次のはてなブックマークでは「なぜ容疑者と呼ばないのか」と激しい批判の雨嵐。

b.hatena.ne.jp 「ケガレ」て「世間にめいわくをかけた」「加害者」を容疑者と呼ばないとはけしからん!と、近代法の原則がどっかに吹っ飛んだようなコメント多数。

 こういう事例をつらつらと眺めていると、郡司真子さんが問われている「責任」とはなんなんだろうか、何の「責任」を問うているのか、そのロジックをはっきりさせてほしいと願う次第である。謝罪するにしても、何について謝罪するのかはっきりさせないことにはきちんとした謝罪にならない。あ、いや、日本の「世間」が言うところの、「世間にめいわくをかけた責任」(これを責任と呼ぶには抵抗があるが)に応じる「謝罪」なら別か。