ふらふら、ふらふら

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NHKスペシャル「忘れられた戦後補償」を見た

 録画しておいたNHKスペシャル「忘れられた戦後補償」を見た。この番組。

www.nhk.jp

 元軍人にはそれなりの補償をするのに、空襲の被災者など民間人の補償はしないできたことが描かれている。元軍人への補償は総額で60兆円を超えているのだという。あまつさえ、補償を求めた民間人には誹謗中傷の手紙すら送り付けられたという。一部が紹介されていた。

「生きているだけでもありがたいと思え」
「戦争で苦しんだのはお前たちばかりではない」
「国家の責任にし金をせびり取ろうとする浅ましい乞食根性」
「欲張り婆さん今さら何を言っている」
「そんなに金が欲しいのか」

 と、こんな誹謗中傷の手紙が送られてきたのだという。

 ここまで書いていて、わたしは嫌でも思い出させられた。「自粛」を求めつつ、ひたすら補償を拒んだ政府を。スポーツ関係の催しにはコメントしたのと対照的に、文化関係の催しには一言も触れなかった首相記者会見*1を。そして、次のツイートを。

 このツイートには、例えばこんなリプライがつけられていた。

 空襲被害者に誹謗中傷浴びせた人たちと何も変わらないような礫が、今年もまた投げられた。変種としては、こういうツイートも。

 大いなる犠牲を負うことになってしまった人たちをたたえ、感謝し、それだけで、現実に負った犠牲については「自助努力」で何とかしろという。その点において、このツイートと、空襲被害者に寄せられた誹謗中傷の手紙が言っていることは、まるでコインの裏表。