ふらふら、ふらふら

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9月入学より時限的学年延長を

9月入学。いつの間にかそれを求める声が強くなってきた。特に東京都など、しばらく休校が続く可能性が高く、来年春の入試に追い付かないなどとの文脈から立ち上がっている議論だと考えている。

わたしは9月入学には反対。そもそも9月に事態が収束している保障はまったくなく、感染症専門家の見通しによるとしばらくは行動制限を強めたり弱めたりしながら付き合っていくことになりそうだという。9月に学年を始めたとしても、通常通りの学校生活が送れる保障はない。

この際なので、時限的に学年を延長することにしたらどうだろう。2020年4月に始まった学年は2021年9月まで。その後2021年10月に新学年を始め、2023年3月に学年を終える。2023年4月からは4月開始、3月終了に戻す。

今年小学校に入学した子どもが大学院博士課程までストレートに進学することを考えると、かなり長い間(従来の感覚での)過年度生が在学することになるが、それでも無理やり9月に学年を始めるよりは、混乱している時期の学年を伸ばすメリットの方が勝ると考える。

ここで一点だけ課題を。これまで未成年者のみが在学していることを前提にして運営してきた全日制高校に、かなりの数の成年者が(期間限定とはいえ)在学することになる。今の学年のままでも成年者が在学することになるのだが、さらに多くの成年者が全日制高校に在学することになる。どれだけの全日制高校が、成人の在学を前提にあれこれ変えることができるだろうか?今の全日制高校は、言っては悪いけど、生徒のほとんどが未成年者であることをいいことに、いいように生徒を支配しているように見える。そのような支配を成人相手に正当化できるか。かなり難しい課題を突き付けられることになる。

しかし、あえてそのような課題を全日制高校に突き付けたい。生徒をいいように支配するのをやめて、生徒を一人の人間として尊重する。成人の生徒がかなりの数在学するようになれば、否応なしにその方向に変わらざるを得ない。そうなれば、「ブラック校則」なるものもほとんどは消え去るだろう。ちょうど、今の夜間定時制高校がそうであるように。