ふらふら、ふらふら

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あらためて見直す「これからの敬語」

1952年4月14日、国語審議会は「これからの敬語」を建議した。特に、敬語を使うときの基本の方針は、すべての日本語話者必読。以下引用。

1 これまでの敬語は,旧時代に発達したままで,必要以上に煩雑な点があった。これからの敬語は,その行きすぎをいましめ,誤用を正し,できるだけ平明・簡素にありたいものである。
2 これまでの敬語は,主として上下関係に立って発達してきたが,これからの敬語は,各人の基本的人格を尊重する相互尊敬の上に立たなければならない。
3 女性のことばでは,必要以上に敬語または美称が多く使われている(たとえば「お」のつけすぎなど)。この点,女性の反省・自覚によって,しだいに純化されることが望ましい。
4 奉仕の精神を取り違えて,不当に高い尊敬語や,不当に低い謙そん語を使うことが特に商業方面などに多かった。そういうことによって,しらずしらず自他の人格的尊厳を見うしなうことがあるのは,はなはだいましむべきことである。この点において国民一般の自覚が望ましい。

http://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kakuki/01/tosin06/01.html

これらの「基本の方針」が、どれだけ浸透しているかは、甚だ心もとない。特に、次のような記事を読むと、余計にそう思う。

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4286/