ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

本来なら問題ない、はずだが

 この記事。

shueisha.online 記事中で、通信制高校の教員は「君は全日制で大丈夫だろと思うような子が、全日制を受検することなく通信制に来るのです」とコメントしていた。わたしに言わせれば、そのように問題視すること自体が問題だ。

 制度趣旨からすれば、全日制も通信制も同じ高校で、学ぶ方法が違うだけだ。どの課程が劣っているとかそんなことはない。であるから、全日制に行ける生徒が主体的に通信制を選択してきても何の問題もない。

 もし、それが問題だとするのなら、通信制は「劣っている」と認めるようなものである。そうすると、全日制ではなく通信制に転学しなさいよ、全日制ではなく通信制の課程に進学しなさいよと勧められてきた生徒たちは、「劣っている」高校への進学を勧められてきたことになる。これは、全日制ではなく通信制で就学しなさいと言われた生徒を不当に差別している。

 実際には、全日制にはふさわしくないと恣意的にレッテルを貼られた生徒の就学先として通信制が機能してきたのは否定しない。全日制にはふさわしくないと恣意的にレッテルを貼った生徒にふさわしい就学先が通信制とされる理由があるのも事実だ。

 とはいえ、通信制高校をそのように位置づけるのは、教育の機会均等の理念からは大問題だ。

 全日制に行ける生徒が通信制に来ることを問題視しなくても済むように、全日制も定時制通信制も同じ高校であると言えるような環境を作らなければならない。それが、教育の機会均等を保障するってことだ。【以下追記】そして、全日制も通信制も同じ高校であるのだから、全日制にはふさわしくないが通信制なら良いなんて言うことをやめなければならない。本人の希望によって、全日制だろうが定時制だろうが通信制だろうが自由に選べるようにし、これら課程の相互間での移動も自由にできるようにしなければならない。