Twitterを見てたらこんなニュースが流れてきた。
www.saitama-np.co.jp このニュースを見て思い出したのが京都アニメーション放火殺人事件被害者への募金。最終的に33億円が集まり、全額が災害義援金扱いとして非課税になった。なぜ京都アニメーション放火殺人事件の被害者だけ特別扱い?と、あまりの不公平さに憤った覚えがある。
あの時、京アニへの募金の扱いは、「自社で保留する代わりに課税」か「犯罪被害救援基金などの公益法人に寄付して非課税」のどちらかにしなければいけなかった。ところが、京アニだけ特別扱いされてしまった。
この政府の判断はおおむね好意的に受け止められた。好意的に受け止めることによって「募金が集まらない被害者の方残念でした、がんばって募金集めてね」と言ったようなものである。そのことを忘れてるでしょ、皆さん。他の被害者にも給付金や支援金があるとは言うけれど、京アニの被害者にはさらにそれに上乗せして義援金が払われた。実に不平等だった。
このように、犯罪被害者への補償はかなり不平等で、どんなひとが誰から被害に遭ったかによってどれだけの補償が得られるか大違い。被害の程度が同じでも、どんなひとが誰から被害に遭ったかでどれだけの補償が得られるか変わってしまう。戸田市の中学校で被害に遭われた教員の方は、労災すら出ない犯罪被害者はごまんといる中で、労災が出ただけまだマシだった。それで不足なら募金を集めてください、ってことだ。残酷だけど、それが「民意」なんだから仕方ない。
これでこの教員の方に手厚い補償をしたら、また犯罪被害者への補償の不平等さが拡大することになる。教員が職務中に犯罪被害に遭ったら手厚い補償、障害者が障害者施設で殺されたら最低限の給付金だけ。なんと不平等なんだろう。同程度の被害者には同程度の補償がなされる、それが当たり前ではないのか。なぜ職務中の教員だけ、なぜ京アニ事件の被害者だけなのか。わたしが、この不平等の正当性を説明しようとしたら、障害者施設を襲撃した犯人の言い分をそのままそっくりなぞった説明しかできない。