ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

莫大な資金が投じられたインフラによって繁栄を謳歌する都民による傲慢な「能登半島強制移住論」

 特別区長会(東京23区の区長で構成される団体)は、かつて「「東京富裕論」への反論」んなる文書を取りまとめた。以下のURLから読める。

www.tokyo23city-kuchokai.jp 2007年に取りまとめられた文書を読むと「極度の企業の集中、人々の移動等が、交通、都市基盤、福祉等の面で、膨大な行政需要を生み出しています。」「物価高が行政経費を引き上げています」との記述がある(5ページ)。その他にも様々な理由を述べて「東京は富裕ではない」と主張した。東京でインフラを整備するには、他の道府県で整備するよりも莫大な資金を必要としていて、現に国家プロジェクトとして莫大な資金が投じられている。

 そのように、莫大な資金を投じてインフラが高度に整備されたおかげで繁栄を謳歌している東京の住民が、能登半島の住民に「インフラ整備に金がかかるから強制移住よろしく頼むな。あ、インフラ整備費自費で払うなら住んでいていいよ」と述べるのは傲慢そのものだ。

 特別区長会が主張するように、東京のインフラ整備に莫大な資金がかかるのは、ひとやモノが極度に東京に集中しているからであり、つまるところ東京一極集中の弊害だ。東京一極集中の結果地方は疲弊している。東京一極集中を是正し、全国に「ほどよい都会」を育成する「多極集中型国土」にするのが、最も理想的な解決策だ。言うは易く行うは難しなのだが。