ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

また、「家長」の支配が強まるよ。

 この番組を見た。

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 居酒屋って、飲食をしながらコミュニケーションをする場でもあった。だから、感染症専門家が言うような「黙食」するような場所ではないし、一人で料理を楽しむ場所でもない。「家族」でならと感染症専門家は言う。また出た、「家族」。家族の拘束力がまた強まることになる。それだけではない。居酒屋そのものがなくなることで、コミュニケーションの場もなくなる。コミュニケーションの場がなくなるってことは、「家族」以外のコミュニティがつくりにくくなるってことでもある。この番組に出てきたワタミの社長やワタミの株主がどうなろうと別に構わないんだけど(最後は生活保護がある)、コミュニティの場がなくなるのは相当に大きなダメージ。「家族」以外のコミュニティの場がなくなることで、これまた「家族」の拘束力が強くなる。そして、「家族」って、案外「家長」の支配力が強い場所でもあって、「家族」の拘束力が強くなることは「家長」の支配力が強まることでもある。支配される側にとってはより辛い状況に追い込まれることになる。

 それだけではない。この番組で出てきた居酒屋チェーンの社長は、正社員の雇用は守らなければならない、アルバイトやパートの雇用はしょうがないと言っていた。平成26年の経済センサス基礎調査によれば、「酒場・ビアホール」で働く雇用者はおよそ55万人。そのうち正社員は11万人。正社員のうち男性は8万人、女性は3万人。「酒場・ビアホール」で働く雇用者の男女比がだいたい半々だったので、男性のほうが比較的雇用が守られることになる。言うまでもなく、今の日本では男性が「家長」として振る舞ってる家族が多いわけで、家長ほど雇用が守られ、「家長」への依存を強めることになる。ここでも「家長」の支配力が強まることになる。

 ここ最近ずっと、パンデミックにより「家族」の拘束力が強まること、その影響は男女の不平等を拡大することを気にかけてきた。また男女不平等が強まることになるね。そう、下のツイートの指摘の背景にあるような事情で。