ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

50年以上前から、子どもや若者の居場所は問題になっていて、今でもどうも解決していない

 図書館業界では知らない人はいない「中小都市における公共図書館の運営」。いわゆる「中小レポート」。このレポートが、次の指摘をしている。

ただ図書館を受験勉強のためにのみ利用した青年が、将来図書館の真の利用者になるというような甘い夢におぼれてはならない。このことを知っているだけでは問題が残ろう。それは座席だけを借りに来る学生で、受験むきの図書館の雰囲気を作り出してしまうし、閲覧席が常に満員で一般成人が利用できないという問題を起こすことである。…この学生問題の発生の根は深いところにある。それを図書館だけで解決することも、また逆にこれに触れないで通ることもできない。積極的に地域の課題として問題提起をし、学校その他の機関とも交流しながら実情に応じて具体的に問題を解決する方向を打ちだしたい。

 このころから、中高生くらいの若者が放課後に過ごす場所が少ないとの問題は提起されていたようだ。そのことに対する解決策の一つが部活動だったのだろうが、部活動は教員のボランティアによって成り立っている、危ういものだった。安易に部活動やらせておけばいいだろうと考える人はかなりいるが。

 中高生が放課後公園で遊んでいるだけで、警察に通報された話を知っている。この例からわかるように、はっきり言ってしまえば、多くの人にとって中高生は邪魔者だ。そのように、邪魔者扱いするのをやめて、正面から中高生の放課後の居場所を作らなければならない。作り出すには当然負担は免れない。増税や他の行政サービスの削減といった形で。