ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

女性専用車両に男性が乗る権利はあるが、そんなことした男性が冷たい目で見られるのは受忍しなきゃね

 女性専用車両に「抗議乗車」と称して乗車した男性乗客が、女性乗客から暴行被害を受ける事件が発生したらしい。まあ、暴力はよろしくない。女性専用車両に男性が乗車するのは不当ではあっても違法ではないのだから、正当防衛が成立する余地もない。

 とはいえ、先も述べた通り、女性専用車両に男性が乗車するのは不当ではある。かくのごとき不当な行為に及んでいる男性に対し、シュプレヒコールなどによって批判を行うのは表現の自由の範囲内と言える。たとえば、下の動画のようなものである。

www.youtube.com 社内の女性客が一斉に「降りろ」コールをしているが、これは明白に表現の自由の範囲内。これを取り締まるのは表現の自由の侵害。乗車している男性にとっては不快極まりないかもしれないが、表現の自由の範囲内なのだから受忍してもらうしかない。

 女性専用車両を最初に提案したのは、弁護士の今井秀智さんだったと記憶しているが、氏は、女性専用車両に法的な強制力を持たせられないとの認識はあった。なので、男性客も乗車していい車両ではあると述べた。ただし、女性専用車両に乗車した男性が周りの女性客から冷たい目で見られるのは受忍しなければならないとの論を立てていた。提案者の論からすれば、女性客に「降りろ」コールをされ続け、居心地の悪い思いをするのは、女性専用車両本来の趣旨と言える。

 それと、女性専用車両の議論にローザ・パークスを持ち出してくるのは失当。女性専用車両は、女性が不利な立場に置かれていることを少しでも緩和するために設定されたもので、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約第4条第1項が認めている「男女の事実上の平等を促進することを目的とする暫定的な特別措置」だ。そして、未だに、「機会及び待遇の平等の目的が達成された」とは言えない。ちなみに、女性専用車両反対派が推す防犯カメラは、その名に違えて防犯効果は限定的だ。車上狙いなどの車両関連犯罪には効果が確認されているが、その他の犯罪には効果があることが実証されていない。