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就業構造基本調査を手掛かりに「ひきこもり」の男女比を探ってみた

 昨日、総務省統計局は「就業構造基本調査」の2017年調査の結果を公表した。このデータをもとに、「ひきこもり」の男女比を探ってみた。といっても、単純に、20歳から39歳までの仕事をしていない方のうち「家事をしている」「学業をしている」人の数を除いた数を単純に調べただけだけれど。

 まあ、ともあれ、数字を書いておこう。20歳から39歳までの仕事をしていない方のうち家事にも学業にも携わっていない方の数は男性773,900人、女性455,600人。このすべてがいわゆる「ひきこもり」というわけではないだろうが、何らかの形での社会参加が難しい方の数を反映しているとは言えよう。で、ひきこもり当事者の集まる場の男女比はといえば、もうこれは圧倒的に男性ばかり。政府統計から引いてきた数字だけを見ても、どうやら女性当事者の方は見えない立場に置かれていると言えそうだ。

 女性当事者もかなりの割合でいると想定されるにもかかわらず、女性当事者は決して「見えない」。そして、それが、男性ひきこもり当事者のホモソーシャル化を促進していると私は考えている。まさに、ひきこもりのホモソーシャル化。これは二重の意味で不幸な現実だと思っている。第一に、女性当事者が現実に排除されがちであること。第二に、女性当事者が排除されがちな結果、男性がよりホモソーシャルな傾向を強めていること。そしてその二つはお互いに影響しあってより先鋭化を進めているように思える。

 何とかならないかなあと思いつつも、蟷螂の斧しか持たない私にはなすすべもないのだけれど。