ふらふら、ふらふら

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社会的共通資本としての公園緑地を確保する?すべての土地を商品化する?

 Twitterで公団ウォーカーの管理人・照井啓太さんが話題にしていた、草加市のコンフォール松原周辺の航空写真。国土地理院地理院地図Vectorから作成。

 すべての土地を商品として市場でやり取りするものにするか、誰のものでもない公共の広場を重視するか、その考え方の違いがこの航空写真からはっきり見て取れる。航空写真右側の都市再生機構(UR)開発のコンフォール松原は公共の広場を大きく確保した。航空写真左側の東武鉄道開発のソライエはすべての土地を商品にすることを選んだ。

 これ、かなり大きな問題を提起している。あらゆるものを市場で私的に購入するものとするか、誰のものでもない、市場で取引されない社会的共通資本を重視するか。そしてその議論は、こどもの育ちをどうとらえるかにも影響している。親が私的に市場から購入するものとするか、社会全体の共有財として賄うか。わたしは社会全体の共有財、宇沢弘文氏が言うところの社会的共通資本としてこどもの育ちを保障したい。また、「道路族問題」なるものの本質にも関係している。

 ちなみに、照井啓太さんの問題提起をまとめたTogetter*1には「左の分譲に住んで、右のURの公園で子どもを遊ばせる」なんてフリーライダー丸出しのコメントがあった。おいおい、ちょっと待ってよ、社会的共通資本の価値をもっと考えてよと言いたくはなる。

 土地をすべて商品としてしまうことがどういうことなのか、航空写真一枚から読み取れる、そんなお話でした。