ふらふら、ふらふら

あっちこっちふらふらしている人間が何かを書いてます。

「自衛」を求められるのは、いつも立場の弱い側

Twitterで、プリクラコーナーを覗き込む男の動画が拡散された。それに対して、毎度毎度のことだけど、「覗き込まれたくなければスカート履かないなど自衛しろ」という意見が見られた。またか。いやだなあ。いやだなあ。犯罪者のご機嫌取りをしろと言われている気がして、いやだなあ。それって弱肉強食の原理そのものじゃん。「いじめられたくなければ、いじめ加害者に気に入られるようにしろ」って言うのと、何が違うんだろう。

あと、こういう時に自衛を求められるのは犯罪被害に遭う側(それはたいていの場合女性)で、犯罪者や犯罪者に間違われる側(それはたいていの場合男性)には何の「自衛」も求められない。たとえ犯罪に及んだとしても、ま、法律に従って処分されるのはみんな当たり前に思っている。犯罪者が被害者から反撃されて、その様子を見た周囲の観衆から集団リンチされるなんてことはみんなみじんも思ってないし、「集団リンチに遭いたくなければ破廉恥行為をするな」だとか「集団リンチに遭いたくなければ犯罪者に間違われないようにしろ」などと言えば間違いなく炎上する。これって、明らかに男女差別のひとつの現れなんだけど、(たいていの場合は女性である)被害に遭う側にだけ「自衛」を求めるのを不思議に思う人はいない。いやだなあ。